2020年5月11日
昨日11月4日にパリ協定が発効した。すでに締約国の排出量は全体の66%を超えるレベルになった。予想を大きく上回るペースでの発効となったが、日本は残念ながらスタートアップの締約国の仲間入りはできなかった。予想よりも早かったこともあり、各国ともに交渉の準備が出来ているとは言えないと思われるが、11月7日から始まるCOP22では、パリ協定締約国会合(CMA1)が行われ、地球の未来に向けたルール作りの“基礎”が議論される。日本政府はCOP22の開会までの批准を目指していたが、昨日の衆議院でのTPP採決のあおりで、まだそれは叶っていない。ルールそのものが今回できることはないと思われるが、日本は残念ながらその基礎を議論する際に発言権を持たないことになってしまった。これは外交上、特に日本が誇る環境技術やノウハウを通じた環境外交上、大きな痛手となるであろうし(少なくともイメージ的に)、また、2020年以降の気候変動枠組みにおいて、発言力が低下する恐れがある。巻き返しを図るとしたら、今回の会合でいかにプレゼンスを示せるかにかかっているだろう。私も今日から、日本政府交渉団の一員として交渉に参加する。時間が許す限り、マラケシュから、交渉の進捗について発信できればと願っている。