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【最強交渉人の交渉術】(第2回)

これまで国際紛争から気候変動問題、企業のM&Aなど幅広い分野で交渉や調停の任に当たってきました。

また、各国で開催される交渉プログラムやリーダーシップトレーニングでも、実務家のインストラクターとして交渉術を教授してきました。

今回、私が学んできた内容の一部をシェアしたいと思います。

実際の最強の交渉術を身に着けたいと願う方は、エクセレントネゴシエーター養成講座も開催していますので、またご連絡いただければと思います。

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さて、今回は交渉にまつわる心理と影響についてのシリーズです。

少しでもお役に立てれば幸いです。


皆さんが実際にポーカーテーブルに参加している姿を想像してみましょう。仮にポーカーは始めたばかりでまだあまり強いとは言えない段階だったとしても、理屈の上では相手の目から情勢を見ることが不可欠なことは知っているはずです。例えば、同じテーブルでプレイする相手が20ドル、掛け金を上げると言ったとします。そこから相手の手札について、そして思惑について何を読み取るべきでしょうか。できるだけ正しく情報を読み取るためには、相手の立場に立って考えてみることが必要で、それが上手な人(エキスパート・レベルに達した者)であれば、実際のポーカーで大金を稼ぐことができることになります(つまりこれから述べる“罠”にはまることなく、勝負にかかる心理を読み解き、的確な判断ができるということになります)。

これは交渉のテーブルにおいても同じことが言えます。コミュニケーションをうまく進めるための法則やリーダーシップを発揮するための法則といったお話でも、「まず相手の立場に立って考えてみる」ことの大切さを説いています。理論的には正しく、実際、交渉のテーブルにおいていかに相手の思惑と持ち札を強弱や内容を読み解くかが、成功のカギなのですが、それを正しく読み解くことができるエキスパート・ネゴシエーター(私はエクセレントネゴシエーターと呼びます)と、まだ熟練していないネゴシエーターとの差はどこにあるのでしょうか。

次回は、再度、ポーカーの例を使ってその違いを見てみたいと思います。

 

by

島田 久仁彦 (しまだ くにひこ)

1975年生まれ。大阪府出身。国際ネゴシエーター。株式会社KS International Strategies CEO。経済産業省参事。同志社大学、アマースト大学を経て、2002年ジョンズ・ホプキンズ大学大学院国際学修士。国際情勢、環境・エネルギー問題の専門家。1998年より国連紛争調停官としてコソボ、東ティモール、イラクなどの紛争調停に従事。2005年から環境省国際調整官(2010年11月から2016年3月までは環境省参与)として、気候変動交渉で日本政府代表団リード交渉官と交渉議題の議長を歴任。2012年世界経済フォーラムYoung Global Leaders 2012に選出される。現在、CNN、BBC、France2など海外メディアに出演し、国際情勢、安全保障問題、環境・エネルギー問題などのコメンテーターを務めている。活動は安全保障・外交問題、エネルギー、環境問題にとどまらず多岐にわたる。主な著書に『交渉プロフェッショナル』(NHK出版)、『最強交渉人のNOをかならずYESに変える技術』(かんき出版)などがある。

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