いよいよフランス大統領選挙が今週末に迫ってきました。4月23日の第1回目の投票で「過半数」を得る候補がでることはないと思いますが、直前のデータを見て大変懸念しています。最新の統計を見れば、平均して、中道派のマクロン候補が60%、Front Nationale (FN)のマリーヌ・ルペン候補が40%の支持率となっていますが、これがここ1-2日でどう変化するか、予断を許さない状況だと考えます。。
まず、今朝起こったシャンゼリゼ通りでの警官狙撃事件。2名の警官が撃たれました。これが”現状”への不満のシンボルとして捉えられ、そして「それを帰れるのはLe Penのみ」というように雪崩れないかということ。特にパリではAnti-Le Penがまだまだ優勢ですが、HLMなどの社会のひずみも抱え、今朝の事件で「反移民」への動きがパリでも加勢するかもしれません。そうなれば、一気に支持率が動きます。
二つ目に、ロシアの影響が心配です。3月にルペン候補がプーチンロシア大統領と会っていますが、現在、ワシントンDCを騒がしているロシアによるサイバー攻撃がフランス大統領選挙でも行われ、優勢とされているマクロン候補が”落選”するというシナリオです。ロシアとしては、親EUで、ロシア強硬派のマクロンは、関わりたくない相手でしょうから。
あとは23日の投票でだれがトップ2になるのか(5月の決選投票への進出候補は誰か)ということでしょうね。もしマクロン23日でトップ2に入れない、という状況であった場合、Front Nationale(FN)のフランスが現実味を帯びます。そうなった場合、日本経済にどのような影響が及ぶのか。予想がつきません。(まあ、この点については、マクロン候補も親日ではないので、あまりどちらがなっても変わらないという見方もありますが)
それと現在、起こっているとされる、Nationalisticな政党=反移民=反気候変動。。。という流れでしょうか。。。パリ協定の全面否定(トランプ大統領と同じ?)もあり得ますが、歴史的なパリ協定を纏め上げた功績も吹っ飛びますので、アメリカの”離脱”よりもインパクトが大きいかもしれません。
そして、ルペンのフランスは、EUの終焉も意味することになりそうです。さすがに独仏戦争はないと思いますが。。。。
来週を平穏に迎えられることを祈ります。。。