『守・破・離』
2018年、新しい年を迎えました。2017年は皆様にとってどのような1年だったでしょうか。私は公私ともに様々な変化を経験し、また大いに思い悩んだ一年でもありました。いろいろなことを考え試しましたが、そのうちの一つが自分のこれまで、現在、そしてこれからに対する整理でした。その過程において、『守・破・離』というコンセプトに出会いました。
「守」とは、良い手本をまねることで、型を学び、伝統を身に着けることを指します。その型がしっかりと身についた段階で、それを「破」っていく。そして、最終的には自分のオリジナリティとして「離」れていく。そういう手順を踏んで初めてCreativeと呼ばれる、という考え方です。こういう深い洞察と伝統への敬意があるからこそ、その後、何百年も愛され、影響力のあるものを(日本人が)創造してくることができたのではないでしょうか。
これを自分自身に当てはめた際、過去の成功に囚われ、その成功と比較し、現状を、そして行く末を“無駄に”嘆いていた自分がいました。これまで積み上げてきたことは間違いなく自らの糧となり財産となっていますが、そこに囚われていてはそこから成長しませんし、新しい状況に対応することが難しくなります。これまで積み上げてきたゆるぎない“もの”に立脚しつつ、刻一刻と変わる“現状”に対応し、自分なりの「型」を作ることが必要です。
世間では「型破り」な人は尊敬されるが、「型なし」は良しとされないと思います。なぜなら「型なし」は、最初は目新しく斬新に見えるかもしれませんが、たいていは長続きせず、単なる一発屋で終わる可能性が高いからです。私が携わる交渉の世界でも同じことが言えます。過去に上手くいった方法に拘り、「こうしていけば大丈夫」と高を括る交渉官に、複雑さを増す事態の収拾が出来た例を私は見たことがありません。常に自らを省み、自分に合った核になるテクニックは大事にしつつも、常に新しく良いものを取り入れ、自らの型を作り、アップデートしていくことこそがプロとしての存在であり、また“現在(いま)を生きる”ということなのだと感が増す。それともう一つ、悩みの中で気づいたことは、明日のことは憂いても、心が暗くなるだけで、時間とエネルギーの無駄だということです。過去から学び戒めとすることは大事ですが、いつまでも過去にしがみついていても何も変わらないのと同じく、まだ起きていない“明日”のことばかりを憂いても何も変わらない。求められたときに対応するための準備を怠らないことはとても大事ですが、心配に心を囚われて身動きできなくなるのではなく、あくまでも自分が“変えることのできる”現在(いま)に集中し生きることが大事なのではないでしょうか。今年もまだまだ私自身、探求の時が続きます。
突然のコメント失礼いたします。
今年の春から同志社女子大学への進学が決まったものです。
私は、新島スカラーを利用しアマースト大学へ留学したいと考えており、大学入学前に新島スカラーに選ばれた方にアドバイスを頂きたく、インターネットで島田さんについて知りました。
もし、可能であれば島田さんが学生生活でアマースト大学に留学する事を意識しながら取り組まれていたこと、そして新島スカラーに応募するにあたって出願条件以外で、大事と思われることなどを教えていただきたいです。
よろしくお願い致します。
ご連絡ありがとうございます。もちろん喜んで。
直にご連絡いただけますか?
いろいろとお話しできることを楽しみにいたしております。
島田久仁彦
昨日は突然のコメントにもかかわらず、新島スカラーの件について、ご丁寧な返信をしていただきまして、ありがとうございます。
ご連絡は、ブログのコメント欄、又は貴社のメールアドレスどちらのほうがよろしいでしょうか。
よろしくお願い致します。
西川 良穂(にしかわ よしほ)
Email:yoshiho1024@yahoo.ne.jp
携帯TEL:090-8930-1734
西川様
早速のお返事ありがとうございます。
では今後は弊社のメールアドレスにご連絡いただけますでしょうか?
(info@ksis.co.jp) ‐‐お返事は、私のアドレスからお送りいたします。
いろいろとお話しできることを楽しみにいたしております。
島田久仁彦
追伸:もし私への返信がそちらで編集できるなら、個人情報は削除されるようにお勧めいたします。
初めてコメントをさせて頂きます。
初めまして、私は貿易関係の事務仕事をしております、今年32歳になるOLです。
2年ほど前に会社に高卒の新人(男性)が入ったのですが、今月退職することとなりました。
「自分の思うように仕事ができない」「ルーチンワークの業務は苦痛である」
「もっとクリエイティブな仕事がしたい」等々が退職理由とのことでした。
私自身が彼に対して、仕事の業務を教える以前に、
もっと社会の先輩として教えられることがあったのでは無いかと後悔をしました。
そしていかに基本業務というものが大切か、この部分を私は彼に伝えることができませんでした。
島田さんの『守・破・離』の記事を読んで、まさしく大切なものはこのことだと、
私は大変嬉しくなり、また、島田さんの言葉に救われた気持ちになりました。
まず良い手本をまねることで、型を学び、伝統を身に着ける、そしてそれを破っていく・・・
私はまたいつか後輩ができた時に、この大切さを伝えられる人間になれるよう、
日々頑張っていきたいと心から思いました・・・
素敵な記事を、ありがとうございました。
尾崎様、素敵なコメントを頂戴し大変光栄に存じます。
少しでもお役に立てたのであれば、とても嬉しいです。
また、時折記事も投稿いたしますので、お読みいただき、コメントいただければ幸いです。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
島田久仁彦