あまり日本のメディアでは取り上げられないため、ご存知の方も少ないかと思いますが、タイ・マレーシア・インドネシアにまたがる「マレー文化」を広めるために設立された学校を中心とするコミュニティ『ポンドック』を舞台にここ数年、非常に懸念すべき事態が起きています。
その舞台となっているのは、タイの深南部。
ここにあるポンドックの集合体に、元々タイ政府に不満を持つグループや、アフガニスタンで戦ってきたムジャヒディン、ISのアジア分派などが流れ込み、過激化し、治安の悪化とイスラム過激派の繁殖を非常に恐れるタイ政府軍がその掃討に乗り出し、非常に激しい武力衝突が起きています。また最近では、ポンドックをターゲットにした爆破テロ事件や暗殺事件などが多発し、不条理に弱き者たちが傷つけられる悲劇が続いています。しかし、マレーシア・インドネシアが”当事者”としての関与を否定し、これまでタイの”内政問題”として扱われ、国際的な人権に基づいた対策が取れずにいました。タイ政府も、ポンドックと停戦交渉をしたくとも、信頼に値する、ポンドックの支持を受けている”主体”が実質的に存在しないため、対応に苦慮しています。
今回、別用でバンコクに出張するにあたり、本件についての調停プロセスを立ち上げるよう依頼され、その任にあたることになりました。ここはpublic spaceなので、あまり内情についてはお話できないのですが、ここよりはもう少し立ち入った内容について、私のメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の”無敵の交渉・コミュニケーション術』の人気コーナー『国際時事問題ギリギリ解説』の中で書いてみました。もしよろしければ、メルマガをお読みいただければ嬉しいです。
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