Kunihiko Shimada Official Blog 国際交渉人 島田 久仁彦公式ブログ

国際協調主義の終わり

11月11日に

国際協調主義の終わり

11月11日にパリで行われた第1次世界大戦終戦から100周年の式典は、国際協調主義の終わりを印象付けた機会となった。凱旋門の下に並び、笑顔で写真に納まった首脳の中には、主催者であるフランス・マクロン大統領、アメリカ・トランプ大統領、英国・メイ首相、ドイツ・メルケル首相、そしてロシア・プーチン大統領といった欧米のリーダーたちが含まれていた。写真を見る限りは国際協調主義はまだ続くと思われる絵があるのだが、実際には、その数日前に自らナショナリストと公言したトランプ大統領とその他、首脳との何とも言葉で言い表すことが難しい緊張感が流れていた。そして、世界平和のためのフォーラムがその直後に開催されたのだが、トランプ大統領はいち早くパリを立ち、このフォーラムを欠席してしまった。

そして、その分裂がさらに鮮明に見えたのが11月末にブエノスアイレスで開催されたG20サミットでのやり取りだった。アメリカ1vs. 残りの19か国という分裂だ。気候変動問題、貿易摩擦や関税措置、金融の行方など、ことごとく意見は対立し、保護主義に立ち向かうために設立されたはずのG20の今回を覆すべく、保守主義に関する内容は、共同宣言から削除された。中国やインドという経済発展著しい新興国やメキシコ、インドネシア、トルコ、サウジアラビア、南アなどを含む、21世紀の国際協調主義のシンボル的なグループだが、その2008年以降続いてきた性格も大きく変化し、その存在意義の根幹を覆す可能性を示してしまった。

そして、そのG20首脳会談の場で議論されたが、紛糾してしまったがゆえに、記録にさえ残されなかったのが、イランをめぐる各国の立場だった。イランへの制裁強化と維持を強く訴えかけるアメリカとサウジアラビアに対し、他の18か国は、温度差こそあったものの、一様にイランに対するシンパシーを示した。

この国際協調主義の終わりを示す様々な出来事については、詳しく、私のメルマガ『最後の調停官の究極の交渉・コミュニケーション術』(https://www.mag2.com/m/0001682898.html)で説明していますので、ぜひご登録いただき、お読みいただければ幸いです。

https://www.mag2.com/m/0001682898.html
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この記事を書いた人
島田 久仁彦 (しまだ くにひこ) 1975年生まれ。大阪府出身。国際ネゴシエーター・紛争調停官・地政学リスクアドバイザー。Executive Negotiation Coach。 株式会社KS International Strategies CEO。同志社大学、アマースト大学を経て、2002年ジョンズ・ホプキンズ大学大学院国際学修士。国際情勢、環境・エネルギー問題の専門家。1998年より国連紛争調停官としてコソボ、東ティモール、イラクなどの紛争調停に従事。2005年から環境省国際調整官(2010年11月から2016年3月までは環境省参与)として、気候変動交渉で日本政府代表団リード交渉官と交渉議題の議長を歴任。2012年世界経済フォーラムYoung Global Leaders 2012に選出される。現在、CNN、BBC、France2など海外メディアに出演し、国際情勢、安全保障問題、環境・エネルギー問題などのコメンテーターを務めている。活動は安全保障・外交問題、エネルギー、環境問題にとどまらず多岐にわたる。主な著書に『交渉プロフェッショナル』(NHK出版)、『最強交渉人のNOをかならずYESに変える技術』(かんき出版)などがある。また、交渉・コミュニケーション術についての秘訣に加え、最新の国際情勢をぎりぎりまで解説するメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の究極の交渉・コミュニケーション術』(http://www.mag2.com/m/0001682898.html)も発行中。
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