読者の皆様、新年あけましておめでとうございます。
旧年中は記事をお読みくださり、またたくさんのコメントをお寄せいただきありがとうございました。今年もしっかりと発信していきたいと思いますので、何卒よろしくお願い致します。
さて、2019年はどのような年になるのでしょうか?昨年末からすでに不穏な動きが相次いでおりますが、それは杞憂に終わってくれるのでしょうか?
2019年が混乱の年になるのだとしたら、その発信元は、やはりトランプ大統領のアメリカ合衆国関連となるでしょう。特に米中の対決が3月以降再度激化し、アジアの新興国経済は大きな損失を被る可能性が高くなります。それまでに通貨をいかに防衛するか、貿易システムをいかに再構築するかなどの対策が喫緊の課題になります。動きが遅くなれば、確実に痛みを伴うことになります。
次にアメリカの軍事的プレゼンスの減少がもたらす世界的なリスクが考えられます。すでにシリアからの米軍の撤退を発表し、それを機にマティス国防長官も辞任しましたが、シリアからの撤退は、トルコのプレゼンスを高め、その後ろ盾としてのロシアのプレゼンスも大きく高めることになります。そして、それを受けてイランの勢いが増すことになるでしょう。これまで微妙なバランスで保たれていたイランーサウジアラビアーイスラエルの中東トライアングルのバランスも大きく変わることになります。そのカギを握るのは、トルコです。今後、国際政治の舞台で、トルコがどのような動きを取るのか、目が離せないでしょう。
そして、悪化する一方の日韓関係も非常に憂慮すべき材料になってきました。これまでの「形だけのジャパン・バッシング」に留まらず、このままいくと2019年には日韓間で軍事的な衝突が起こるかもしれません。これまでは、在韓米軍の存在があり、そして東アジアでの混乱を望まない中国の抑止力が働きましたが、米中共に、今の韓国には関心がなく、偶発的な衝突が起きても、止めに入ることはせずに、そのまま軍事的な衝突を招くかもしれません。そして、それをより加速させるのが、マティス国防長官辞任を受けて高まる在韓米軍の撤退の可能性です。これは、米朝首脳会談の行方にもよりますが、アメリカ側が「北朝鮮は核開発を継続していて、話し合いは機能しない」と判断した場合は、躊躇なく、北朝鮮の攻撃に踏み切るかもしれません。その場合、韓国は見捨てられることになるでしょう。
そして、3月に迫るBrexitの期日がもたらす欧州圏での不安定な世界です。1月21日までに国内で離脱に関する内容に合意し、3月末までにEUとの間での合意に漕ぎつけないといけないのですが、かなり困難な状況であるようです。Hard Brexitの場合は、とてつもないリスク要因を国際経済に与えることになるでしょう。
詳しくは、私のメルマガ『最後の調停官の”究極の交渉・コミュニケーション術”』で解説しています。ご登録いただき、お読みいただければ幸いです。
2019年も何卒よろしくお願い申し上げます。